項目
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特徴
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説明
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受身形
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受身を使う前に考えること
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そもそも、スペイン語は能動的な言語である。
行動主が明確な場合は能動態を使うのが基本。
行動主がわからない、あるいはぼかしたいとき、受動主の視点で表現したい場合のみ、受動態を使う。
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スペイン語には2つの受身的表現法がある
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「ser/estar 動詞+過去分詞」を使った迂言的受身 (pasiva perifrástica)
再帰代名詞の三人称である se を使った再帰的受身 (pasiva refleja)
の 2種類がある。
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無人称の se などで受身を代用することが可能
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上記 2種類のパターンを用いて、(日本人からみた)受身的内容がすべて表現できるわけではない。
その代用として、無人称の se (se impersonal) や三人称複数動詞(主語を伴わない)を用いた能動態として表現する。
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迂言的受身
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迂言的受身はあまり使われない
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「ser/estar 動詞+過去分詞」を使った受身形は、特殊な場合を除いて、使用を避ける傾向にある。
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受動主に焦点を当てて動作主との関係を表現
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動作主ではなく、受動主に話の論点がある場合などに使用する。
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受動態の主語になれるのは直接目的語のみ
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英語であれば、直接目的語を主語にした受身文と間接目的語を主語にした2種類の受身文が作成できるが、スペイン語では直接目的語を主語にした受身しか作れない。
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再帰的受身
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スペイン語らしい受身表現
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se を使った受身表現は、スペイン語らしい表現でありよく使用される。しかし、同じく se を使った形を用いながら、受身以外の意味を持つ用例もあり、純粋で万能な受身形とは言えない。
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行動主をぼかす場合に使う
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行動主がわからない、あるいは、わかっていても言及したくないなど、行動主の存在をあいまいにする場合に使う受身形。
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「人間」を受動態の主語にすることはできない
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「人間」を主語にすると、「受身」以外の別の意味も出てくるため、「人間」は主語にしない。
再帰的受身で主語になれるのは物(無生物)のみ。
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「~によって」という行動主はつけない
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スペイン語の再帰的受身では、por él などと行動主を表現しない。
そもそも、再帰的受身とは、行動主をぼかすために使用するものだからである。
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