翻訳に基づいた「通弁」クリエイティブ・ライティング

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クリエイティブ・ライティングにおけるAI活用法

これまで、翻訳やクリエイティブ・ライティングにおける「AI」の可能性についてみてきました。

やはり、「AI」は人工的に作られたものであるだけに、正しく意味をとらえられない場合もあることや、行間に豊かな雰囲気をもたせたライティングは不可能に近いということでした。

とは言え、インターネットの世界から即座に情報を引き出す能力や生成スピードの速さなど、人間のまねのできない特長も多いわけですから、これを活用しない法はありません。「自分は絶対AIなんか使わない!」とかたくなになる必要もないですね。要はどう使うかをしっかり決めておけばいいわけです。

ということで、ここでは、クリエイティブ・ライティングにおいて、AIをどのように活用できるかを考えてみたいと思います。

まず、大前提はこれです。

自分を見失わないこと

これまでも繰り返し述べていますが、「書くのは自分」ということを忘れてはいけないということです。

「ライター」は自分で、AIはどこまでいっても「アシスタント」です。これが、ともすると、しょっちゅうAIを使っているうちにだんだん慣れてきます。そして、人間はもともと怠け者ですから、AIに書かせて「ま、いいか」とチェックもせず、そのままコピペして「出来上がり」になってしまうおそれがあります。そうするとつい、プロンプトがついたままだったり、「Here is a natural and clear writing」といったChatGPTお決まりの「前置き」までもれなくついて「提出」などということになりかねません。

「書く」という主役の座をAIに丸投げしないということが大前提です。

そして、もう一つの大前提です。

機密情報や個人情報に留意する

これも、便利なのでついうっかりやってしまうものです。

いったん、Google翻訳やChatGPTにインプットした情報は、学習や調整に使う材料になり、不特定多数の人へのアウトプットのなかに含まれる可能性もあるため、企業秘密や個人情報に関連する内容にはじゅうぶん注意しなければなりません。

自分個人の情報で、他人に知られても別にかまわないという場合はいいのですが、仕事などで使う場合は、ほとんどが取り扱いに制約がある情報が多いですね。「こういう場合どういう表現をするのだろう?」と気軽な気持ちで、企業名などが入った文章をまるごと入力窓に入れてしまうなど、くれぐれも気をつけたいものです。

「AIに丸投げしない」というのはこういう部分も含まれるわけであって、あずかっている情報を適切に扱うという責任は「自分」にあるということを頭においておくことです。

AIの活用法

では、具体的に AIをどう活用できるかを具体的にみていきましょう。リストアップしてみると次のようになります。

1.英文ライティングのブラッシュアップ
2.専門用語を調べる→確認
3.表現の確認
4.文法についての確認

では1つずつ見てみましょう。

1.英文ライティングのブラッシュアップ

これは、日本人がきちんとした英文を書く場合には必須です。うっかりスペルミスや文法的な間違いはもちろん、より適切な単語や表現に修正してくれます。

しかし、ここでも注意しなければいけないのが「セキュリティ」です。仕事で書く場合は、どうしても出したくない情報は含まれます。そういった情報を含んだ文書を丸ごとChatGPTに入力して「ブラッシュアップしてください」というのはちょっと問題ですね。かと言って、「では、問題になりそうな箇所だけ削除して(あるいはXXXなどに置きかえて)などということもやってられません。

ということから、ChatGPTを使うのは「他人に知られてもいい情報だけ」ということになります。あるいは、Grammarlyのような「添削専用」ツールを使うのがいいでしょう。

ちなみにGrammarlyでは、ユーザーのコンテンツにある情報についてのセキュリティも保証していることになっていますので、使っても問題ないと思います(私も使っています)。ただし、使うなら「無料版」ではなく、「プレミアム」(有償版)を使うことです。「無料版」でははっきり言ってほとんど役には立ちません。

2.専門用語を調べる→確認

かつては、専門用語を翻訳先の言語でどう言うのかを調べるのは至難の業でした。

年齢がバレますが、インターネットのない時代はそれこそ辞書や外国語の専門雑誌しかありません。辞書に掲載されているような単語は、編纂→チェック・監修→校正→印刷というプロセスの間に何年もかかってしまうので、出版時にはすでに「時代遅れ」になっている可能性もあり、外国語の業界雑誌などは現地に行かなければ入手できませんでした。それが、インターネットで調べられるようになったことは大きな進歩でした。

しかしそれでも、Aという日本語の用語に対応する英語表現を発見するのは大変でした。日英の対訳がある論文などに引っかかりそうな「キーワードの入力」をするなど苦心したものです。ところがいまでは、Google翻訳に用語を入力するだけで該当するものが出てきます。便利な世の中になったものです(もちろん、個人情報や機密情報には注意してください)。

しかし、Google翻訳だって完ぺきじゃありません。出てきた表現が正しいかどうかの確認は必要です。

明らかにこれは間違いないだろう(どこかで見たことがあるなどの理由で)と確信できる場合は確認は必要ないかもしれませんが、そうでない場合は、かならず「裏」を取ります。Google検索窓に引用符で囲んだ状態で入力し、検索結果に含まれる文章などを参考にして「実際にその意味で使われているか」を確認します。

あるいは、Google検索の「AIモード」に入力して、出てきた答えから判断する方法もあります。

3.表現の確認

「こういう英語表現をすると実際どういう意味になるのか」など、表面的な意味ではなく、実際の意味するところ(実用的な意味)を確認したいときがあります。

こういう場合、Grammarlyなどの添削プログラムなどではアラートが入らないことも多いのですが、「皮肉っぽく聞こえないか」とか「否定的な意味や差別的な意味がないか」というようなことが気になったりします。そんなときに手っ取り早いのは、Googleなどの検索エンジンに備えつけられているAIに質問するという方法ですね。もちろん、ChatGPTでもかまいません(ただし、個人情報や機密情報には注意してください)。

4.文法についての確認

Grammarlyなどの添削アプリは、文法的な不備も含めてチェックしてくれますが、やはり、機械のなせるわざというか、ときどき勘違いしてアラートを出しているように見受けられることもあります。

たとえば、冠詞や単数複数の一致といった微妙な場合ですね。そういう場合も、上の3のときと同じように、検索エンジンのAIやChatGPTに質問するのがいいでしょう。もちろん、100パーセント正しいとはかぎらないのですが、いろんなサイトの情報を即座にまとめてくれるので助かります。これを自分で調べようとすると、かなりの手間と時間がかかりますね。

以上、ライティングをするうえで、AIをどう活用できるかについて、自分の体験もふまえて書き出してみました。


AIUse
(画像はイメージです。)