翻訳に基づいた「通弁」クリエイティブ・ライティング

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AIによるクリエイティブ・ライティングはどうなのか?

ここでは、「AIを使ってクリエイティブ・ライティングができるのか(生成できるのか)?」、できるとすれば、「その品質などはどうなのか?」ということについて考えてみたいと思います。

また、「AI」とは言っていますが、より自然な文章を生成できるChatGPTについて焦点を当てることにします。Google翻訳は「翻訳」に重きがおかれており、アウトプットされたものは「クリエイティブ・ライティング」とは呼べないからです。

日本語と英語の違い

言うまでもなく、ChatGPTは英語圏で開発されたものなので、学習に使われた資料も英語で書かれたものが多いはずです。そのため英文の生成品質はかなり高くなっているだろうと予想されますが、日本語表現についてはまだまだ改善の余地があると思われます。普通の国語能力をもつ日本人であれば、読んでみて「どこか不自然」とか、「小学生の作文か」などと感じることもあるでしょう。つまり、とてもじゃないが本格的なライティングとしては使えないというのも一目瞭然ですね。

しかし、英語で書かれたものとなると、一見非常に見分けがつきにくいくらいのレベルになっています。それだけに、AIで書かれたかどうかをチェックするための AI Detector のようなソフトも出回っているようですし、「ChatGPTで書かれたかどうかを見抜く方法」といった内容のサイトも多く見受けられます。

そういうサイトの内容も参考にしながら、ここでは、「英文のクリエイティブ・ライティング」としてどうなのかを考えてみましょう。

「人間」らしくは聞こえるが、「人間」らしさは感じない

ただの翻訳ならAIでもできる?でも述べましたが、ChatGPTは人間の自然な言語表現を模倣しているため、それっぽく(人間っぽく)は見えます。しかし、人間らしさは感じられない、つまり、微妙なニュアンスは理解できないし、人間の感情を持つことはできないので、結局、ロボットらしい言い回しになっていると指摘する意見もあります。

これは個人的にすごく共感するものがあります。

実は、私もつい最近、元同僚の頼みでしかたなく、ChatGPTで作ったという翻訳ライティングのチェックをしたのですが、同様の印象を受けました。原文の意味が正確にとれていない箇所もありますが、これはここでは保留しておくとして、表現が一見クリエイティブ・ライティングを思わせるものがあるので、「かなりいい線行っているのか?」と思ったくらいです。でも、実際に読んでみると、なにか「空っぽ」というか、その文章は上っ面をなでているだけで中身のともなっていないような「空虚」な感じがしたのです。

その文章表現になんら問題もなく、こなれた表現になっていたとしても、やはり、人間が書いたものではなく人工的に作られたものだからかもしれません。行間になにも感じない、うつろな文章なのです。

こう言うと、スピリチュアルな話に聞こえますが、人間ライターが、「自分の感じたものや考えたもの」を悩みながら、言葉を選びながら、そこに費やした「時間や手間」はしっかりと行間に宿るものなのかもしれません。目には見えないが、感じることはできる。機械の冷たい計算では、そういったエネルギーは出せません。しごく単純なことだと言えます。

AIで生成したメッセージで自分の信用を損なう?

なにもAIにかぎったことではありませんが、「おかしいな」と思わせるところが1つでもあると、他の箇所も間違っているのではないかという疑いがでてくるものです。もし、読む人が「AI的な不自然さ」を感じたならば、本当に正しい情報が書かれているのかという、その文書全体の信ぴょう性にかかわってきます。

「AIはいっさい使うな」ということではないのですが、使い方の問題ですね。使うのはいいのですが、主役の座を明け渡さないことです。

使い古された「お決まり表現」やChatGPTお気に入りの表現が随所に

ChatGPTは、膨大な数の文書を学習し、最もよく使われる語の推測することで成り立っています。そういう意味では、ある程度しかたがないのですが、「お決まり表現」が多くなりどこにでもある「たいくつな表現」になるようです。「たいくつさ」は「読んでもらえない」ことにつながるので、クリエイティブ・ライティングとしては、致命的です。

またChatGPTには、自分のお気に入りの単語などがあるようで、そういった表現が出現する頻度も高くなり、それも「単調さ」につながります。さらに、特別な意図もなく、自分の気に入った(?)テーマや考えについて、しつこいほど詳しく(繰り返しながら)説明する傾向もあるようです(まあ、人間にもそういう人がいますから、そういう意味では人間に近いのかも?)。

かと言って、「これ、どこから持って来たフレーズなのか?」といった、(チェックする人間にとって)新しい表現を引っ張ってくることもあります。果たしてその表現が正しいのか、的を得ているのか、調べて検証するだけでも時間がかかります。チェックする側も、そんなところに時間を取られるわけにはいきませんね。

文章構造に変化がなく単調

なるほどフレーズレベルではこなれた表現もあるのですが、文章構造はだいたいにおいてパターンが決まっている感があります。主語で始まり動詞で続く平叙文が淡々と続き、ときどき「動名詞」で文章を始めることで変化を出していることもありますが、それもパターンになっていたりして、メリハリのなさを感じることもあります。

そういうことからか、ChatGPTの作った文書は、企業のプレスリリースのような読み物になるという人もいます(つまり、退屈だということです)。よくあるパターンのマーケティング業界の文章だという意見もあります。これは、そういった文書を学習材料としたのである程度しかたがないと言えます。

逆に言えば、企業の英文プレスリリースなどは、それなりに書いてくれるということになります。ただ、英語圏の人もだんだん目が肥えてきていますから、「これChatGPTに書かせたんじゃないか」と思われてしまうと、あまりよい印象を持たれない可能性はあります。

具体的な言及を避け一般化

ChatGPTが生成した文章のなかには、具体的な名前や数値を出さずに、「ある調査によれば」、「ある専門家は」、「かなりの数の〇〇が」など、差しさわりのないような「丸め」表現が多いということです。

ちなみに、企業や組織から発信するライティングでもよくある方法ですね。具体的な名前や数値をぼかしたり伏せたりするのは、責任問題に発展する可能性を回避しようとする意図があるわけで、ある程度しかたがない部分もあります。前述のように、ChatGPTが学習した素材が企業発信のものであったりするだけに、そういう傾向を学びとっているのかもしれませんし、「ChatGPTウソつき」と言われないためにも「ぼかし」たほうが安全だという意図があるのかもしれません。

まとめ

以上、ChatGPTを使ったクリエイティブ・ライティングはどうなのかについて見てきましたが、「とにかく情報だけが伝わればいい」というたいくつなライティングや、ワンパターンのお決まりライティングなら使えそうです。

しかし、しっかりと人間がチェックして、必要なところは修正したうえで「世に出す」というプロセスを踏むのは必須ですね。

そうしないと、「ChatGPTに丸投げ→どうでもいい情報(商品)」、「誠意がない」などといったネガティブな印象をもたれかねません。書くのは自分であり、ChatGPTはあくまでも「アシスタント」だということを忘れてはいけないと思います。


AIWriting
(画像はイメージです。)